食関連の産業は様々ありますが、外食産業は長引くコロナ感染症の影響もあって現在低迷しつづけてます。しかしながら人間である以上食事は必要になります。外食が低迷しているということは成り代わって伸長しつづける業態があるのでは、と筆者は考え調べました。
その中で特に注目したのが「宅配食」(フードデリバリーサービス)です。
筆者はプロフィールのとおり、ご近所店のWebのお仕事を副業としておりますが、その中で飲食店もあります。特にコロナ感染症の影響は大きく来店が著しく減少した時期がありましたが、もともとお得意さん向けにやっていた弁当を一般の方にも販売するようにして乗り切りました。しかし状況が落ち着いた時期でも注文が伸び、来店の売り上げを上回ることが度々ありました。
そんな実体験がありましたのでなおさら注目に値するのではと思い、今回の記事にすることとしました。
1.宅配食・外食の現状
①食品の宅配市場
市場の状況を調べましたが、やはり伸びる一方であるようです。
生協が多いというのを初めて知りました…2.1兆円ですか( ゚Д゚)
※食品以外の売上も含んだ金額と思われます。
地域生協の宅配売上は約15%増の2.1兆円、コロナ禍で新規利用者が増加【日本生協連の2020年度】 | ネットショップ担当者フォーラム (impress.co.jp)
生協を全く使わない家庭だったので驚きしかなかったです。
コロナ感染症が売上をブーストさせている状況ですね。
②外食の状況
一方外食の伸びは低迷しており、によると、コロナ感染症の影響が出始めた2020年では前年比売上84.9%、前年比客数は82.2%となっており、2021年でも回復はしていない状況です。
外食についてはコロナ感染症が終息し、国内や海外旅行客が戻ればある程度の回復は見込めるとは思いますが、コロナ以外にも物価や人件費の高騰という要因もあることから、以前のような需要に戻るかどうかについては未知数かと思います。
逆に宅配食についてはコロナ以外にも共働きや高齢者の増加といった要因で今後も伸びる余地があると考えてます。
2.宅配食の主な銘柄
宅配食関連の銘柄を見てみます。宅配といっても様々なジャンルがあります。
- 来店型店舗を持たず、製造工場から消費者に直接宅配(いわゆる給食や仕出し)
- ウーバーイーツや出前館のような出前仲介(シェアリングデリバリー)
- 来店型店舗で宅配も行う(マクドナルドなど)
他それらの情報を扱うナビサイトを運営する企業など、関連していると言えば広範囲になってしまいますが、ここでは上の3つに該当する企業を対象とします。
①上場企業
【2669】カネ美食品
スーパーやコンビニへの食品、総菜を扱っており、先に出た生協の夕食宅配の納品もしてます。
【2484】出前館
コロナ感染症の影響で勢いよく伸びましたが競争激しくなりやや下降トレンド気味です
調べたらZホールディングス(Yahoo!)の傘下です。
Yahoo!をみると左のラインナップに載ってました…気づかなかった( ゚Д゚)
そのほか【2702】マクドナルド や 【7522】ワタミ など有名どころについては割愛します。
②最近注目の未上場企業
本当に多種多様な宅配会社がありますが、筆者が調べていて注目したい企業をご紹介します。
nosh(ナッシュ)
【nosh-ナッシュ】ヘルシー・糖質に配慮した食事宅配サイト
箱を洗練と感じるかディストピアを感じるか分かれそうです…w
若い方はあまり抵抗がないのかもですね。古き良き手作りの温もりとは離れますがムダを排した効率的な感じはします。
Grino|プラントベースの健康的な冷凍食品定期便【HB】
プラントベースの宅配食です。地球とからだに優しいというコンセプトですね。
ウェルネスダイニング
栄養バランスの整った様々な宅配食があり目を引きます。お年寄り向けの「やわらか宅配食」というのもありました。
デリズ (出前・フードデリバリーサービス)
delis北海道から九州の各主要都市に拠点を構え、「ゴーストレストラン」「クラウドレストラン」からフードデリバリーする業態です。オリジナルメニューの他、有名店監修メニューも豊富に取り揃えてあります。支払いについてもカードレス決済のatone後払いを導入しておりご注文のお支払いは翌月後払いも可能であったり、AmazonPayにも対応しているのが特徴です。
3.宅配食関連株は買いか
筆者の完全栄養食の記事にも書きましたが、大手の開発力と資金力に対し、新興企業が新たな発想でどこまで対抗できるかという観点は同じかと思います。
先の「1.宅配食・外食の現状」で示したとおり、今までの「来ていただく」外食から「お届けに伺う」宅配へのシフトがここ数年で進み、もとに戻る気配が今のところありません。
今の外食産業がシフトする手もありますが、先行優位の感があります。
既存で惣菜、テイクアウト、冷凍食品をやっていた企業は強みがあると考えてます。
衣食住といった産業は欠かせないものですが、競争も激しく先を読むのが非常に難しいです。
調べていると品質に大きな差は感じにくいと思いました。評価するにしても味については好みの個人差が大きいため、それ以外の企業やブランドの姿勢、誠実さ、信頼が差となってくるのではないかと筆者自身は考えてます。
見えにくい部分ではありますが、数字だけにとらわれず注視していきたいと思います。
※(番外編)調査しているうちにSNS広告が宅配食だらけなった件について